玄米と米糠(胚芽・表皮)を麹菌で発酵させた食品FBRA(ふぶら)の学術研究
FBRA(ふぶら)にはハムスターの膵臓がんの進行を遅延する作用があることが示されました
※この結果は直ちにヒトに適応できるものではありません。
Preventive effects of fermented brown rice and rice bran against N-nitrosobis(2-oxopropyl) amine-induced pancreatic tumorigenesis in male hamsters Kuno Y. et al., Oncology Letters, 2015
名古屋市立大学 大学院医学研究科 実験病態病理学
ハムスターに膵臓にがんを誘発する化学発がん物質(BOP)を皮下注射すると膵臓がんが発症します。発がん剤(BOP)を使った膵臓がんの発がんを、FBRA(ふぶら)が進行を抑えるかどうか調べました。ハムスターを以下の2つのグループに分け、膵臓がんの進行を比較しました。
FBRA(ふぶら)を10%含むエサを食べさせたハムスターは、浸潤性膵管がん(進行した状態)の割合が減少し、軽度の過形成病変(進行が進んでいない状態)の割合が増加しました。
従ってFBRA(ふぶら)には、発症した膵臓がんの進行を遅延する効果があることがわかりました。
がんの進行を遅延することは、ステージの初期に病気を発見する確率が増加します。よって、膵臓がん罹患による死亡率の低下につながることが期待されます。
【参考図書】
山本敏行・鈴木泰三・田崎京二(2006)『新しい解剖生理学(改訂第11版)』南江堂
後藤昌義・瀧下修一(2010)『新しい臨床栄養学(改訂第5版)』南江堂